米上院、保守派バレット氏を最高裁判事に承認 宣誓就任

最高裁判事に承認され、宣誓し就任したバレット判事
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最高裁判事に承認され、宣誓し就任したバレット判事(左)。宣誓は手前のトマス判事が司式した(26日、ホワイトハウス)

米上院は26日、終身任期の連邦最高裁判事に、保守派のエイミー・コーニー・バレット判事(48)を承認した。11月3日の大統領選を目前に、ドナルド・トランプ大統領は大きな勝利を手にしたことになる。

バレット判事はただちにホワイトハウスの式典で、宣誓就任した。就任演説で、判事としては政策に関する自分自身の好みを、司法判斷に反映させないと強調した。

「私は、政府の政治や自分自身の好みとは関係なく、恐れも偏向もなく、自分の責務を果たします」と判事は述べた。

連邦最高裁判事(定數9人)の任期は終身のため、これによって當面は保守派6人、リベラル派3人の構成が続く見通しとなった。

トランプ政権発足以降、これで3人の保守派判事が指名・承認された。

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上院本會議の採決は賛成52、反対48と、ほぼ與野黨の議席數に沿って分かれた。野黨・民主黨の議員からは賛成票はなかったが、與黨・共和黨で穏健派とされるスーザン・コリンズ議員(メイン州)が造反して反対票を入れた。コリンズ議員は3日に大統領選と同時に行われる連邦議會選で、再選に向けて接戦中。

連邦最高裁は今後、オバマ政権による醫療改革(オバマケア)の撤廃を審議する見通し。また大統領選と連邦議會選の開票結果についても、最終的に連邦最高裁の判斷に委ねられる可能性もある。

ホワイトハウスの庭で宣誓式

大統領選の激戦州ペンシルヴェニア州の遊説から戻ったばかりのトランプ氏が、ホワイトハウスでバレット判事の宣誓就任式を開いた。

保守派のクラレンス・トマス最高裁判事が、就任の宣誓のひとつをつかさどった。

トランプ氏は、「本日はアメリカと合眾國憲法と、中立な法治主義にとって、偉大な日だ」と述べ、バレット判事は「この國で最高峯の素晴らしい法曹家で、素晴らしい最高裁判事になる」と強調した。

宣誓を終えたバレット判事は、上院での承認手続きは「厳密なものだった」とした上で、「判事は議會と大統領から獨立を守ると宣言するだけでなく、自分を動かしかねない個人的な信條からも自分を切り離す」と表明。「常に法治主義が物事を決めなくてならない」と述べた。

就任式はホワイトハウス南庭で開かれた。9月26日にホワイトハウスのローズガーデンで開かれた指名式典では、出席者の多くが後日、新型コロナウイルス陽性と判明しており、「スーパースプレッダー」イベントだったといわれている。

この日の宣誓式では、登壇した大統領、バレット判事夫妻、トマス判事はいずれもマスクをしていなかった。

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エイミー・コーニー・バレットとは

  • 妊娠の人工中絶や同性結婚などに反対しているため、キリスト教福音派など社會的保守派に歓迎されている
  • 敬けんなカトリック教徒だが、自分の信仰は司法判斷に影響しないと述べている
  • 合眾國憲法の「原典主義」を掲げ、憲法解釈は起草者の意図した通りであるべきだと主張
  • インディアナ州在住。ハイチ出身の養子2人を含め、7人の子供がいる

與野黨の攻防

インディアナ州出身のバレット判事は、9月に亡くなった高名なリベラル派のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事の後任となった。

ギンズバーグ判事の死去を受けて民主黨は、終身任期の連邦最高裁判事は國民生活に大きな影響を與える判決にかかわるため、大統領選の結果が出るまで、後任人事を急ぐべきではないと主張していた。

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米共和黨の主張、4年前と今でどう違う? 大統領選前の最高裁判事人事めぐり

與黨・共和黨は野黨だった4年前、大統領選の年に最高裁人事を行うべきではないとして、當時のバラク・オバマ大統領が指名した判事の公聴會審議を拒否していた。

この日の上院採決を前に、民主黨のチャック・シューマー上院院內総務は、自分たちは「闘うのをやめない」と約束した。他の民主黨議員も相次ぎ、共和黨の動きを非難したものの、上院では共和黨が多數黨のため、これ以上は承認手続きを阻止する手立てがなかった。

一方で、共和黨のミッチ・マコネル上院院內総務は、自分たちの正當性を強調。「もし立場が逆だったら、(民主黨も)承認していたはずだ。疑いようもない。何でも思い通りにはならないし、選挙の勝敗には影響が伴うものだ」と述べた。

民主黨內からは、もし3日の選挙でホワイトハウスや上院を獲得した場合は、最高裁判事の定數を増員し、リベラル派の判事を複數就任させるべきだという案が出ている。これについて民主黨のジョー・バイデン大統領候補は、態度を明示していないが、大統領に當選した場合は司法改革を検討する超黨派委員會を設置すると述べている。